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“北海道で一番小さな村”音威子府村から、大自然の中で生まれた逸品たち
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音威子府(おといねっぷ)は、北海道北部の村です。
北海道最北の稚内市から南に約130kmに位置しています。

人口は約850人で、「北海道で一番小さな村」。
村の総面積の80%が森林で、豊かな自然環境に恵まれています。

天塩川が流れており、夏にはキャンプやカヌーなどのアウトドアが盛んです。
村営のスキー場もあり、毎年冬にはクロスカントリー大会も開かれています。
村の花は「シバザクラ」、木は「アカエゾマツ」。

そんな音威子府の自然と出会いに、あなたも一度お越しになりませんか。

かつて、音威子府村筬島(おさしま)小学校跡には、彫刻家の砂澤ビッキ氏(1931.3.6-1989.1.25)がアトリエを構えて在住していました。
その“心”はしっかりと受け継がれ、音威子府村はウッドクラフトや木工品の製造が発展し、「森と匠のむら」と呼ばれています。

現在、筬島(おさしま)小学校は「エコミュージアムおさしまセンター」として、砂澤ビッキ氏の作品を展示しています。
また、北海道おといねっぷ美術工芸高等学校は、北海道唯一の工芸科高校として有名で人気があり、全国的に活躍しています。

音威子府村 全景 エコミュージアムおさしまセンター
(砂澤ビッキ氏アトリエ跡)
北海道命名之地 音威子府スキー場

音威子府府は、松浦武四郎が「北海道」と命名した地としても知られています。
彼の「北海道道名選定上申書」には「北加伊道」とありますが、後に「加伊(カイ)」が「海」になったようです。
ちなみに「カイ」とは、アイヌ語で「この国に生まれた者」を意味します。

道北に春を告げるギョウジャニンニク

白一色だった大地が日増しに色づき、道北に待望の春が訪れると、山菜取りの始まりです。
「幻の山菜」とも呼ばれるギョウジャニンニクは、とにかく貴重な山菜。
天然物が育つには、3〜5年もの時間を要します。
ニンニクとニラをミックスしたような味が、ギョウジャニンニクのたまらない魅力。
おひたし、玉子とじ、しょうゆ漬け、ジンギスカンに入れるのも最高です。
北海道から道外へ移り住んでおられる方々は、春になると思い出される懐かしい味ではないでしょうか。

「村の花」シバザクラ(芝桜)

5月に入ると、シバザクラ(芝桜)が、村内のあちこちに咲きはじめます。
1センチほどの可憐な花が密集して咲き、その彩りと優しい香りで、わたしたちを大いに楽しませてくれています。
シバザクラは、「村の花」にも指定されている音威子府の春を象徴する花です。
シバザクラといってもサクラの仲間ではありません。花の形がサクラ似ていることから名付けられたそうです。

【シバザクラ】 別名:ハナツメクサ(花詰草)、花期:5〜6月(北海道)、花言葉:希望・合意・一致

えぞ山桜

日本列島を北上してきた桜前線が、ようやく音威子府村に到着!
5月下旬には、えぞ山桜が開花します。
これから道北は、新緑の季節を迎えます。
写真は、神社山のてっぺんにある音威子府八幡神社。
この周辺ではもうすぐ、フキ、ウド、ワラビなどの山菜採りが始まります。

初夏の牧場

音威子府は酪農の村でもあります。
この時、時計は午後5時を回っていましたが、まだ牛たちが牧草地に残っていました。
このあと牛舎では、搾乳が待っています。
この大自然の中で毎日を過ごす牛ですから、きっとストレスはゼロ。
美味しい牛乳がたっぷり採れることでしょう。

晩秋の天塩川

秋もすっかり深まり、冬将軍もすぐそこまで来ています。
音威子府村を流れる天塩川は、北海道遺産にも選定されている、道内第2位の長大1級河川です。
カヌーでのツーリングに絶好の川として全国的にも有名で、今年も多くの愛好家が訪れてにぎわっていました。
村ではこれから11月末にかけて、どこの家でも冬支度に大忙しの毎日となります。
北海道の秋は、長く厳しい冬に向けての準備期間といったところでしょうか。

冬景色

冬深い村へと変身していきます。
まるで童話の中にの音威子府は、雪出てくる村のように…
一歩外に出ると、ピーンと張り詰めた冷たい空気に、思わず身が引き締まります。
さあ、いよいよ味噌の仕込み作業の開始です。
氷点下の工房での身を切られるような冷たい水との格闘が、「おといねっぷ味噌」のおいしさに結実します。